医療介護関係者の研修
令和6年度 第1回医療介護連携ミーティング
開催日時:令和6年7月28日(日)9:30~12:15
会  場:高松市医師会5Fホール
テ ー マ:「リハビリテーション再考~あなたの知らない〇〇リハ~」
リハビリテーションの効果や知識を学び多職種連携を通じて患者ケア質向上を目指すことを目的に、「リハビリテーション再考~あなたの知らない〇〇リハ~」をテーマに研修会を開催しました。

〖基調講演〗
 【演題】 「あなたの知らないリハビリテーション医療のしくみ」
 【講師】  香川医療生活協同組合 高松協同病院
       副院長 植木 昭彦 先生

 リハビリテーションとは、単に身体機能を回復させるだけでなく、人間としてふさわしい状態に再び戻すことを目指すものである。そのためには、多職種が連携し、科学的根拠に基づいたリハビリテーション医療を提供することが必要であり、リハビリテーションを行う上で、患者の栄養状態の管理が非常に重要であることを強調されました。低栄養状態では、リハビリテーションの効果が十分に得られず、体力が消耗してしまうため、適切な栄養管理を行うことで、リハビリテーションの成果を最大限に引き出し、患者が日常生活に戻るための支援が可能になることの重要性を明確に示してくださいました。

以上から、植木先生にはリハビリテーションの意義や多職種連携の重要性、そして栄養管理の役割について詳しくご説明いただき、私たちに多くの気づきを与えてくださいました。



〖リハビリ3職種による講演〗

    1.「理学療法士の役割~身体づくりの専門家としてできること~」
       香川県理学療法士会 副会長 藤井 保貴 氏
    
   藤井先生からは、理学療法の目的は運動機能と基本的動作能力の回復であるとお話しいた
  だきました。
   正確な情報収集のためには、観察力、コミュニケーション力、評価力が重要。
   また、身体の機能面にとらわれず、包括的な視点で最良の理学療法を提供するためには、
  正確な臨床推論が必要であると強調されました。


   
    2.「作業で暮らしに彩りを~その人らしさを大切に~」
       香川県作業療法士会 理 事 若林 佳樹 氏
   
   若林先生からは、作業療法士の役割は心と体のリハビリテーションであり、日常生活に
  支援が必要なすべての人が対象であるとお話しいただきました。
   作業を通じて人と社会の繋がりを作り、それぞれの人に合ったプログラムを提供すること
  で、その人らしい生活の実現につながると述べられました。
  

    3.「言語聴覚士の専門性とこれから地域に求められること」   
       香川県言語聴覚士会 副会長 黒川 清博 氏 
  
   黒川先生からは、香川県には、言語聴覚士が183名在籍していること、診療の補助行為を
  行う際には、医師の指示が必要であることが説明されました。
   また、国際アルツハイマー病会議2020では、認知症発症に影響する12の危険因子の中で、
  難聴が最も重要な危険因子であると発表されたことに触れられ、電気刺激や干渉波を用いた
  嚥下訓練や呼吸筋トレーニングについても具体的に紹介いただきました。
  

   
〖パネルディスカッション〗 
 【テーマ】「リハビリテーション再考~あなたの知らない〇〇リハ~」 
 【司 会】高松市在宅医療介護推進会議 松本 登紀子 委員
 【進 行】     〃        永岡 誠 司 委員
 

 【パネリスト】 
     高松協同病院 副院長 植木 昭彦 先生
     香川県理学療法士会 副会長 藤井 保貴 氏
     香川県作業療法士会 理 事 若林 佳樹 氏 
     香川県言語聴覚士会 副会長 黒川 清博 氏

  パネルディスカッションでは、参加者から多くの質問が寄せられ、パネリストが一つ一つ丁寧に
 回答してくださいました。
  なかでも、「退院後、リハビリテーションに取り組まなくなってしまった人へのアプローチの
 方法は」の質問には、ケアプランの作成、本人への説得、1日1回の姿見で自己確認の提案、
 ピアグループの形成、参加しやすい環境の整備など有益な回答をいただきました。
  
  他にも、多くの貴重な質問が寄せられ、画期的かつ有意義なパネルディスカッションとなりまし
 た。
アンケート結果 その1
アンケート結果 その2
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